Bloom&Co.×ベクトルの提携で、デジタル化していく世界に「運命の出会い」を生み出す。2021年以降のコミュニケーションの新潮流、ブランド×PRで描く「Branded PR」。

Bloom&Co.×ベクトルの提携で、デジタル化していく世界に「運命の出会い」を生み出す。2021年以降のコミュニケーションの新潮流、ブランド×PRで描く「Branded PR」。
コミュニケーション領域のFAST COMPANYとして「いいモノを世の中に広め人々を幸せに」というビジョンを掲げるベクトルグループ。コミュニケーションを軸に世の中の流れを捉えた様々な事業・サービスを展開することにより、常に進化を続けています。「Talk」ではベクトルグループとシナジーを生みながら協業するパートナーに、協業内容や一緒に世の中へ提供したい価値についてお話を伺います。

2020年9月、株式会社ベクトルは、大企業からスタートアップまでさまざまな領域においてビジネスを持続的に成長させるためのマーケティング戦略策定から実行支援を手掛ける株式会社Bloom&Co.と業務提携を行いました。その目的や今後の展望について、Bloom&Co.社の代表取締役 彌野 泰弘氏とベクトル社の代表取締役社長 長谷川 創氏にお話を伺いました。
彌野 泰弘 [ やの やすひろ ]
株式会社Bloom&Co. 代表取締役

米国大学卒業。P&Gにてブランドマーケティングを、日本・シンガポール・スイスなどで約9年間に渡って担当。日本・シンガポール・スイスにて、多国籍なチームメンバーと共にマーケティング戦略の策定、および実行の指揮を取る。2012年にDeNAに入社。執行役員 マーケティング本部 本部長として、モバイルゲーム事業、EC事業、新規事業、スポーツ事業やコーポレートブランディングの刷新も含め、全社のマーケティング活動を統括。2015年4月に株式会社Bloom&Co.を設立。CNET Japan CMO Award 2014 受賞。Ad Tech Tokyo、Google Think、Play with Twitterなどで登壇。KDDI ∞ Labo社外アドバイザー、VRize アドバイザー、経済産業省主催「始動」メンター、電通主催スタートアップ支援 GRASSHOPPERアドバイザー(マーケティング)
長谷川 創 [ はせがわ はじめ ]
株式会社ベクトル 代表取締役社長

1993年 創業メンバーとしてベクトル設立に参画。1995年 郵政省(現日本郵政)入省。1997年 ベクトル入社。2001年 取締役を経て、2004年 ベクトルスタンダード(現アンティル)設立し、代表取締役に就任。2015年 維酷公共関係諮問(上海)有限公司董事長(現任)。2017年 PR TIMES取締役、2018年 Direct Tech代表取締役(現任)、2020年より現職。
参照元: YouTube

各エリアのベストパートナーと最高のチームを。2社の強力タッグでマーケティングの投資対効果を最大化する

Boom&Co.とベクトルグループとの業務提携の背景を教えてください。

彌野:弊社はResearch、Marketing、PR、Go-to-market、UI/UX、Technology、Financeの7つの専門性によって、大企業からスタートアップまでマーケティング戦略の策定と実行を支援しています。課題の整理やリサーチ結果をもとにコンセプトと戦略を組み立て、戦略の具現化・施策の実行は各エリアにおける国内で有数のプロフェッショナルであるパートナー企業と連携しながら行っています。マーケティングの投資対効果を最大化するためには、どの会社とタッグを組むのかが非常に重要です。どのようなパートナーと組むかが、戦略を具現化し、結果を良いものにできるかどうかに関わってくるからです。

これまでも「クリエイティブならこの会社」「デジタルマーケティングならこの会社」とそれぞれの領域で随一の結果を出してくれる企業と組むことにこだわってきました。ベストパートナーと共に最高のチームをつくることによって初めて結果を最大化できるというのが、我々が持つ信条です。

実は戦略を実行していく中で最も計算が難しいのがPR領域です。理由は、PRは、できあがったメニューを買って実行するものではなく「誰とやるか」に大きく左右されるからです。そんな中、過去数年で、PR領域ではベクトルグループ、特にプラチナム社と一緒に仕事をする機会が多く、不確定要素の多いPR領域において、戦略を具現化し、お客様の売上に貢献できる会社だという印象を持っていました。

我々のこだわりとして、関わったすべてのビジネスにおいて、ただ認知を拡大したり一時的にバズらせたりするだけではなく、継続的な売上向上を実現しなければならないと考えています。そうでなければ本質的なマーケティングとは言えないからです。ちょうど同じ思想をお持ちであり、かねてよりベストパートナーでもあるベクトルさんから業務提携のご提案をいただいたときに断る理由はないと思い「ぜひ」とお返事しました。
長谷川:彌野さんと最初にお会いした時に一番心に刺さったのが、「お客様の売上を上げないと意味がない。その目的のために伴走している」という言葉です。私たちも常に、お客様が一番求めている形は事業継続で、そのためには売上を上げる必要がある、新規顧客を増やす必要がある、新しい市場ニーズをも創造する必要がある。そのためにお金を払って頂いているからこそ、100%ではなく130%、200%の力でお返ししないといけないと思っています。この想いを持って伴走できるパートナーとしてBloom&Co.さんとぜひご一緒したいと思っていました。

昨今、クライアントであるお客様との仕事の中でも、もっとクリエイティブや世界観づくりを大切にしていくべきだと感じていました。一方で、我々自身もお客様のコンサルティングをしていると同時に事業会社としてプロダクトの提供も行っています。その中で、例えばD2C領域では20億程度までは独自で売上を積み上げられますが、そこから先のブランディングには思い切ったチャレンジが必要です。 PRを戦略的に実施し、これまでに築いてきたクリエイティブや世界観をガラッと変えたり、使ってきた言い回しをもう二、三段階昇華させなければなりません。

Bloom&Co.社とご一緒することで、より人の心に響くコンセプトの開発やブランドを生み出していけるだけでなく、さらなるシナジーを生み出せるパートナーだと感じ、お声がけしました。

P&G流・伝統的マーケティング手法とデジタルの掛け合わせで、驚異の成長へと導く

Bloom&Co.社設立の経緯を教えてください。

彌野:私は約10年、P&G社でブランドマーケティングに携わっており、テレビCMなども含め、いわゆる伝統的なマーケティング手法を実践していました。十数年前は、プロモーションの効果を測るためにアンケート調査を3ヶ月毎に実施するなど、当時、マーケティングの効果を測る手法はアナログでした。その後、DeNA社で、マーケティングの責任者をしましたが、デジタル化された世界では、マーケティングの効果や数字が瞬時に視覚化されたり、反映されるようになり、過去の計測方法との違いに衝撃を受けました。CM1本あたりのROI(投資対効果)がこれまで以上の速度と精度でわかるのです。CMを100本作って、100本のCMのROIを比較したこともありました。これはさらにデジタル化されてくる今後のマーケティングの世界には非常に重要だと実感しました。

その後、スタートアップ企業と接する機会が増え、スタートアップ企業の成長力にも衝撃を受けました。大企業では、昨対比で10%成長したら大成功でしたが、インターネット業界のスタートアップでは、10%成長は誤差で、何倍にできるかなどが求められます。支援先では、売上が昨対比で3倍になった会社もあり、マーケティングのレバレッジの利き方が全く違い、大きなやりがいを感じましたね。

逆に、スタートアップ企業は、プロダクトアウトだったり、ABテストの連続などでP&Gのような伝統的なマーケティングのアプローチをあまりやっておらず、伝統的なマーケティングのアプローチによって、まだまだ売上を伸ばせる余地があると感じました。また、私がこれまでに培ってきた伝統的マーケティングと、スタートアップ・デジタル業界でのノウハウを重ね合わせることで、大企業でも、スタートアップ企業でも、売上を伸ばせるだろうと気づきました。その実験の意味も込めて、Bloom&Co.社を立ち上げた形です。

会社を立ち上げた2015年頃は、スタートアップ界隈で「ブランディング」という言葉を使う人はほとんどおらず、基本的にABテストを繰り返して事業を伸ばしている会社がほとんどだったのですが、最近はABテストに限界を感じ、伝統的なマーケティング戦略の策定やブランディング戦略の策定が必要だという考え方が増えてきています。トラディショナルな業界はデジタルに学び、スタートアップはトラディショナルな手法に学ぶという融合が生まれてきていて、非常に面白い流れになってきています。

デジタル化が進む世の中に、「運命の出会い」を。

まずはどのような協業を進めていくのかについて教えてください。

彌野:様々な会社のマーケティング支援をする上で、テレビCMをはじめとしたマスマーケティングからデジタルマーケティングまで幅広い選択肢がありますが、どれが優れているというわけではなく、それぞれが補完関係にあると思っています。広告市場規模でデジタルがテレビを越えたという話題もありますが、テレビじゃないとできないスケールや速度もあります。どれかひとつ選ぶというよりは、顧客のインサイト・行動を鑑みた上での組み合わせ方が重要です。

また、世の中がどんどん、嘘が通用しないものになってきているとも感じています。テレビでしか情報が得られなかった時代には、皆がお茶の間でテレビを見て、ある種、広告に踊らされることもありました。しかし現代はインターネット上に多くの口コミがあり、そこから伝播する、ユーザーの体験から本当に効果があるものや、信じられるものが売れる時代になっています。プロモーションの精度以上に、プロダクトの質の重要度が増しているように思います。

広告は重要なマーケティング手段ですが、ユーザーからするとどこまで行っても「広告だから」と感じられてしまいます。広告に加えて、自然に口コミが生まれてくる状態や、口コミで「これがいいよね」と言われる状態を作ることが大事です。特に、スタートアップのような、新しい市場事業をつくっていく場合、広告で数億円も使えませんし、デジタルの強みはターゲティングですが、逆にいうと流行っている感を作ることは必ずしも得意分野ではありません。だからこそ、スタートアップでは、戦略的なPRは必須です。

ベクトル社はPRで国内ナンバーワンの実績をお持ちです。そんなパートナーと組むことで、大企業、およびスタートアップの支援において、さらにパワーが出せると思いますし、実際、既に協業させて頂いているプロジェクトもあります。 Bloom&Co.が携わっている案件でPRの必要性は高いことから、今後も多くの仕事でご一緒させていただきたいと思っています。

戦略を作る上で、PRはテレビなどのマス広告やデジタルマーケティングに比べて、効果をあらかじめ精緻に計画できるものではありません。しかし、成功すると非常に投資対効果が高い。野球で例えるならば、デジタルマーケティングは着実にヒットを打つことができ、テレビCMは2ベース・3ベースヒットを狙えます。そして、PRこそがホームランを狙える手法です。そういった点からも、PRは必ず計画に組み込む必要があります。

長谷川:戦略的なPRは潜在ニーズを掘り起こせるんですよね。デジタルでの展開は精緻なターゲティングがされていて、自分の興味や関心があるものが表示されるため、ある程度のヒット率は確保できます。しかし潜在ニーズを掘り起こすような展開ではないため、新しい顧客の創造には十分ではないと考えています。そういう意味で最近感じているのは、「デジタルが行き過ぎている世界」です。過去のデータをもとにあらゆるものを精緻にターゲティングすることが世の中の人にとって本当に幸せなのか、と。デジタルは絶対必要ですが、それにプラスして潜在ニーズを掘り起こす展開が必要不可欠な時代にますますなってきていると感じています。ベクトルは「運命の出会いを、ヒトとモノとコトの間に」という世界観を掲げているのですが、「偶然この商品に出会った」「実はこの商品は今の自分にぴったりなんじゃないかな!」というような運命の出会い、潜在ニーズの掘り起こしはPRだからこそできると思うんです。そういうクリエイティブや世界観、コンセプトづくり含めて、Bloom&Co.社と一緒ならより人の心に響くPRができると思っています。

ブランディング×PRでコミュニケーションに新たな風を

業務提携による、今後の展望を教えてください。

長谷川:マーケティングのデジタル化が進む時代に、2社で「運命の出会い」をつくるブランディング×ストーリーを核にした新しいコミュニケーションを創出したいと思っています。

彌野:ブランディングという言葉は、日本ではものすごく表層的に見た目の話として使われていることが大変多いですが、本来、ブランド戦略の変化によってビジネスが伸びるものでなければいけません。それは、見た目をキレイに、かっこよくすることではなく、ターゲット顧客が、他の商品・サービス以上に、当該サービスを優先的、且つ、構造的に選択する可能性を高める訴求を練り込むことです。私たちは今、調査を経てマーケティング戦略を作り、その戦略に基づいてクリエイティブをつくり、それを広告として展開することが多いのですが、そのような広告展開に加えて、ブランド戦略に基づいたPRを戦略的に行っていけると、第三者性のあるオピニオンも含めたより立体的で、説得力のあるブランドづくりができると思います。

長谷川:そういう組み方によって、ブランディングからECに展開していくという仕組みもできるかもしれません。また、自社事業の領域でも何かご一緒させて頂いたら、もっと化学反応が起こせるのではと考えています。

彌野:ベクトル社はすでに売上の約半分をPR事業ではなく、事業会社としてあげていらっしゃいますよね。先ほども申し上げましたが、プロモーション以上に、本質的価値のあるプロダクトを作り出すことへの重要度が上がっている今の世の中で、本質的な価値のあるプロダクトを作り出す力と、そのプロダクトにブランド力を生み出す力が組み合わさるとどんな化学反応が起こるのだろうというワクワク感があります。

また先ほどの「デジタルが行き過ぎた世界」と潜在ニーズの掘り起こしの話で思い出したのは、P&G社のファブリーズ発売時のエピソードです。ファブリーズは「日常の嫌な匂いを消す」という便益を提供するために発売していました。「布についた匂いを消臭することで、部屋の嫌な匂いをより効果的に消臭する」というインサイトを見出してからは、爆発的に売れるようになったのです。お客様のニーズを表層的なニーズではなく、インサイトで理解してブランドコンセプトを作り、ブランドコンセプトをブランドストーリーとしてPRを展開していくことが大事です。

人間が真に求めているものは何なのか、顧客インサイトの深い洞察から見いだせる「本当にあったらいいもの」を発掘し、それを本質的な価値を持った商品やサービスを作り、より良いものを、より多くの人に届けるための手法として、PRを戦略的に展開していくというところでも、ぜひご一緒できると嬉しいです。

またベクトル社は、PR事業でのクライアント支援、自社事業の他にベンチャー投資もされていらっしゃいますよね。規模は違いますが、僕らも同じようにそれらをやっているんです。行っている事業は非常に似ていて、得意分野が違うということなので、組み方は本当に多岐にわたりますし、また相乗効果も計り知れないと思っています。また、最近は日本企業が海外企業に負けているところがあるので、日本のいいものを、世界に伝え、届けるということを一緒にやっていきたいですね。

長谷川:私は渋沢栄一をロールモデルにしているのですが、明治時代に彼が日本の産業のインフラを整えていったように、我々も令和の時代に合わせた形を創っていきたいと思っています。PRを中心とした情報インフラ事業をベースに、そこから多くの事業家を育てていけると日本の力にもなっていくと思っています。 ぜひ様々な形でご一緒させてください。

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