「気持ち良いつながりを増やす」そのための営業のDX。 対極の営業を経験して見つけた、属人性とシステム化のハイブリット。

「気持ち良いつながりを増やす」そのための営業のDX。 対極の営業を経験して見つけた、属人性とシステム化のハイブリット。
「運命の出会いを、ヒトとモノとコトの間に」という世界観を掲げるベクトルグループ。コミュニケーションを軸に世の中の流れを捉えた様々な事業・サービスを展開することにより、人々の暮らしに彩と運命の出会いを添えるべく、常に進化を続けています。「Professional」ではイノベーティブな視点と彩り豊かな個性を活かし、活躍するグループ会社社員に、自身が取り組む仕事の社会的な意味や価値についてお話を伺います。

今回は、約160万社の企業データベースを元にインサイドセールス、フィールドセールスをサポートするサービス「アタレル」の事業責任者を務める中根えりか氏を取材。新規事業の立ち上げの背景や、サービスの概要、目指すビジョンについてお話を伺いました。

新規営業に必要なプロセスを代行し、営業のDXをもたらす

「アタレル」のサービス概要を教えてください。

「アタレル」は、約160万社の企業データベースを元に、企業のアポイント獲得を支援するサブスクリプション型のクラウドサービスです。営業先企業のリストアップ、メールの送付、電話、アポイントといった、営業活動に必要なプロセスをクラウド上で一元管理できることに加え、先のプロセスの代行も行います。

業種やキーワードで企業を検索できるようになっており、企業の絞り込みも簡単にできます。また、Webサイトに専用のタグを埋め込んでいただくことで、サイトを訪れた自社に興味がある企業をリストに新しく追加することができます。

多くの企業が人手不足の中で、会社によってはそもそも営業担当者の数が少なく、手が回らない、もしくは非効率的に営業を行ってるところもあります。「アタレル」が代わりにアポイントを獲得するという営業の最初のステップをサポートできればと思っています。

さらに、弊社が提供するプラットフォーム上で進捗管理も可能で、今、どの営業担当者がどんなアクションをしているのかを把握・管理することができます。ブラックボックスになっている部分が多いセールス領域を見える化し、お客様の営業のDXを実現させたいと考えています。

自社で使うシステムから、他社に提供するサービスに

事業立ち上げの背景を教えてください。

私がベクトルグループに入社したのは2020年3月ですが、その前年から現代表である長谷川より、インサイドセールスの部署を立ち上げたいとの相談を受けていました。当時ベクトルはPR事業を主事業におきながら42のグループ会社があり、PR以外の事業が売上の半分を超えていました。営業担当者はグループ全体で300人程度いましたが、アポイント取得から、提案、その後の対応までの全て担っている状況であり、営業担当が企画提案業務により集中できるよう、今までの良さも残しながら、効率的に営業できるように変えていけないかという相談でした。

前職でも仕事をご一緒したことがあり、入社前にもベクトルグループの別会社をお手伝いした経験があるなど、グループのことは以前から知っていて、その営業のスタイルもある程度は理解していました。営業担当者一人ひとりのお客様との関係構築力が高く、その関係性のなかで様々なサービスをご検討いただいている状況で、属人性の高い営業スタイルでした。

私自身も営業職だったのでわかるのですが、このような営業組織で無理に何かツールを導入したとしても、ほとんどの場合使ってもらえません。営業担当者からするとツールへの情報入力を行っても、見込み顧客が増えるわけではないですし、入力する時間と手間が余計に増えるだけです。営業管理のためだけのツール導入では、ベクトルという会社にはフィットしないなと感じていました。

とはいえ、マクロ的に見れば日本の労働人口は今後も減り続けるわけで、人手不足からはのがれられません。生産性の向上は必須。ベクトルグループとしても、今後さらに事業を拡大するためには、営業の効率化が必要です。


さらに私が入社した2020年3月はちょうど新型コロナウイルスの影響が大きくなった時で、働き方が大きくアップデートされ、今までの人と人が対面で会うことが良しとされていた営業活動にも大きな変化が生まれていました。営業にもテクノロジーの活用が必要だという背景があり、「アタレル」の開発に着手しました。インサイドセールス機能を新しくつくるのなら、進捗管理や営業担当者へのリマインドなど営業活動の最適化に必要な機能も実装したいと考えました。それならば、セールステックサービスとしてリリースし、社外の様々な企業に提供すると良いのではと、方向性が変わっていきました。自社のためのシステムづくりから、他社様が利用できるサービスづくりへと切り替わったのです。そして生まれたのが2020年9月にリリースしたリード顧客アタック支援クラウド「アタレル」です。

営業はシステム次第でもっと効率化できる

中根さんが「営業のDX」に取り組むまでには、どのような背景があるのでしょうか?

私はメディア事業などを手掛けるイシン株式会社に新卒入社し、営業を担当していました。営業色の強い会社だったのですが、私自身営業が好きで、特にお客様との関係性の中でいいタイミングで気持ちよく商品を提案するのが得意でした。そこから上場企業を対象にしたIR領域で新規事業の立ち上げを行い、その後会社から独立することを決めました。

独立後は自分の会社の経営をしつつ、他の企業のお手伝いをするスタイルで、マーケティング系スタートアップにて新規事業の立ち上げを行っていました。そのスタートアップは、ホワイトペーパーが月2000件もダウンロードされるほどの強力なオウンドメディアを運営していて、そこで獲得した見込み顧客に対し興味・関心を高め、インサイドセールスがフィールドセールスにアポイントをつないでいました。リストアップからアポ獲得、訪問、提案と全部自分一人でやっていた今までの営業とは違う手法、バリューチェーンで数字を上げるということを実践していたのです。

いまでは一般的になってきたオンライン営業を2015年当時から導入しており、その役割分担を見たときに「営業担当の役割を、業務ごとに分ければ1日5~6件も営業できる」「なんて効率的なんだ」と驚きましたね。私自身、以前の会社で経験したものとは対極の営業スタイルで新規事業の立ち上げを行ったことで、それぞれの良さや強み、課題を身を以て感じることができました。その経験が今の事業に繋がっています。

「気持ち良いつながり」ができる営業活動を増やしたい

「アタレル」のビジョンを教えてください。

我々が目指すのは、企業にとっても、そのクライアントにとっても「気持ち良いつながり」を増やすことです。

最近、営業する側とされる側とでコミュニケーションの取り方が変化してきていると感じます。今まではとにかく会いに行くことが、お客様に認めていただくために有効な手段だったかもしれません。

しかし今は、より効率的にやりとりを進め、場合によってはこれまでならお会いして、話していた内容を提案書にまとめ、メールで送付するなど、オンラインも含めた関係性の構築が求められるようになっています。また、地方と都心など場所による格差がなくなり、商圏の拡大も起こっています。

そこで我々は、ただ単にシステムを導入してデジタルで効率化するのではなく、これまであった気持ちのいい関係性やコミュニケーションを、より最適化できるツールとして「アタレル」を使ってもらいたいと考えています。

いち営業担当者としては、自社に興味を持ってくださっている方だけに営業している方が気持ちいいですし、営業される側にとっても、興味のある内容だけ話してもらえるほうがうれしいはずです。今の時代は、合わないものを無理に繋げるような営業は求められていません。企業にとっても、そのクライアントにとっても気持ちのいいつながりをつくるために、営業の最適化ができればなと考えています。

中根さんご自身のビジョンについてはいかがでしょうか?

実は近々、産休に入る予定です。今までは仕事に関して「自分がやった方が早い」と思いがちだったのですが、チームメンバーも必死に頑張ってくれて、チームや組織の良さを感じています。今は私の期待以上に、事業を次のフェーズへと進められるメンバーが育ってくれているので、安心して産休に入れますね。

これからは、実際に使ってみたお客様の声も聞こえるようになるので、産休後はそれをもとにマーケティングを行ったり、必要な人材を育成したりと新しいフェーズに移行し、今のサービスをより多くのお客様に届けていきたいです。

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